まず、弾いていて一番気になるのがボリュームノブが弦に近すぎること。右手の小指、薬指をピックガードに付けた時ちょっと当たってしまうんですね。
あと、ノーマルのストラトの配線はリアピックアップにトーンが無いことも気になります。
そこで、1ボリューム、1トーンにしてしまえば両方解決するのではと思い、ネットで色々情報を集めました。
ピックアップのメーカー、セイモアダンカンのサイトに色んな配線図があるのはご存知でしょうか。これ、とても役に立ちます。
こちらにあります→ https://www.seymourduncan.com/wiring-diagrams
ここから1ボリューム、1トーンの回路図をダウンロードして参考にさせていただきました。

というわけで早速配線をバラしていきます。
ピックガードが外せました。ザグリはHSHになってますので、ハムバッキング化も楽にできそうです。
ピックガード裏の配線です。
いわゆるスタンダードのストラトの配線との違いがいくつかありました。
まず、スイッチの形状と仕組みが独特です。
普通は7番と8番の端子を結線してボリュームポットに繋ぐのですが、どうもこのスイッチは7番と8番が合体しているみたいです。
あと一般的なスイッチからはアースが出ていませんが、このセルダーのスイッチはアースが取られています。
また、ストラトのオリジナル配線ではフロントとセンターのトーンに使われるコンデンサーは共用されているのですが、このセルダーの回路では各々にコンデンサーが使われています。
部品コストを削減するのならオリジナルの方が1個ですむのに両方に使っているのは、組み立てがその方が楽だからでしょうか。
このあたりのことが把握できてしまえば、あとはセイモアダンカンの配線図を元につなぎ変えていくだけなのですけど、ここで問題発生。
ポットの位置を動かすのでコードが届かなくなる場所が出てきました。
さて、どうしようと、家の中を探し回ったところ配線に使えそうなコードを発見!
本当ならベルデンなどのコードを買って使えばいいのですけど、Amazonに注文しても2日くらいかかりますし、とりあえず練習なのでこの得体の知れないコードを使って配線してしまいました(笑)
というわけで配線完了。ちゃんと思惑通りに音が出るでしょうか。
これが完成して組み立て終わった様子。元々ボリュームノブがあった位置に穴が開いたままですがそのうち白いシールでも貼ることにしましょう。
ということで全てが終わりシールドを繋いで音を出してみたら無事ちゃんと音が鳴りました!
トーンも全てのピックアップに効きます。
そして小指、薬指に当たるものが無くなったのでとても弾きやすい!
初めての改造が無事に動作して感動してます(笑)そして面白い!
これをやってみて思ったのは、エレキギターの配線というのは、新品の状態はあるひとつの可能性なだけで、自分の好みにいくらでも変えられるということ。
特に設計の古いギターは当時の音楽に合わせて作られているので、現在の使用状況では使いにくかったり必要無かったりするのだと思います。
レオ・フェンダー自身がG&Lでストラトの配線を変えているように、使う人が自分の好みにしていけばいいのです。
今回配線を改造するにあたり、電気回路について色々調べ、まだいまいち把握できていなところも多いのですけど、エレキギターの回路はとてもシンプルで理解しやすいので今後もいろんな改造にチャレンジしていきたいと思います。
最近NPRのビル・フリゼールの演奏を見直していて、彼も多分僕が今日やった1ボリューム、1トーンに改造してるなと気づいたので最後に紹介しておきます。全編ビートルズのカバーというのもいいですね!
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