2017年09月05日

映画『パターソン』を観てきました。

IMG_7653.JPG

自分的に30年間記憶しているシーンが1つでもある映画を撮った監督が名監督と思っています。

そういう意味でジム・ジャームッシュは自分にとって名監督なんですね。

例えば『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(1984)で僕が強烈に覚えているシーンは、服をプレゼントされた女の子が、ゴミ箱にその服を捨てるシーン。

『ダウン・バイ・ロー』(1986)では最後の分かれ道で二人が別々の道を選ぶシーン。

両方ストーリーはほとんど覚えていないのに、そのシーンだけが印象に残っているんです。

当時おそらくミニシアターでリアルタイムにこれらの映画を観ましたが、それらのシーンは深く印象に残っているんですね。

その、ジム・ジャームッシュ監督が撮った最新作『パターソン』を昨日観て来ました。

強烈な出来事が何も起こらない映画。

そういう映画を昔は結構観ていたのに、今回久々に観たような気がします。

例えばヌーヴェルヴァーグのエリック・ロメールの映画なんかはまさにそんな感じなんですけど、大人になってしまってそういう映画を観る機会が減ってしまったような気がします。

実際、昨日も物語中盤で、左の方の客席から結構大きないびきが聞こえて来ました。

なんだかなぁと思いましたが、付き合いで連れて来られた人にしたら確かに眠くなるかもしれない作品です。

でも、日常的に作品を作り続ける人にはぜひ観て欲しい映画だと僕は思いました。

誰に頼まれたわけでもなく、純粋な創作意欲で作品を作る。

それは、無駄なことではなく正しいことなんだと勇気付けられる映画だと感じました。

この映画と対極にある娯楽映画『スター・ウォーズ』に出ていた俳優アダム・ドライバーが主演というのも面白かったです。カイロ・レンみたいな軽薄な役を演じていた人にこんな役が出来るのかというのも驚きでした。

観終わった後に知ったのですけど、ラップグループ、ウータン・クランのメンバー、メソッド・マンが出ていたのも意外。

そうそう、終盤では日本の俳優、永瀬正敏も重要な役で出て来ます。

というわけで僕は全く眠くなることは無く楽しめました。

実際80年代以降熱心にジャームッシュの映画を観てきたわけではないのですが、今回『パターソン』を観て20歳代の頃の感覚が思い出され、自分的にリフレッシュされたのは大きな収穫でした。

というわけで『パターソン』はクリエイターの方には強くオススメしたい映画です。

http://paterson-movie.com/
posted by sonho70 at 12:16| Comment(0) | 映画・ドラマ